宮崎市の保育園コスモナーサリー

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園ブログ

園だより『うちゅうりょこう』vol.69より

挑戦なくして失敗なし、失敗なくして成功なし

 先日、私はアメリカのヨセミテ国立公園内にあるエルキャピタンという高さ900m以上の岸壁を命綱無しで登ったアレックス・オノルドの『フリーソロ』というドキュメンタリー映画を見ました。”失敗は成功のもと”という言葉がありますが、この映画の中では失敗=死という極限の状況で、心と体を研ぎ澄ませて岸壁に挑む姿は正に圧巻の一言でした。『なんて無茶なことを!』と思う人ばかりだと思いますが、アレックスはエルキャピタンに挑むと決めた8年前から準備を進め、約半年間 命綱を装着してエルキャピタンに失敗を繰り返しながら何度も登り、900mを登る一手一手を完璧に言えるほどまでに準備をして、見事 命綱なしでの登頂の偉業を達成しました。

 『フリーソロ』の話は極端ではありますが、『挑戦なくして失敗なし、失敗なくして成功無し』という言葉を改めて考えさせられました。しかし昨今、ガバナンスの強化、ネット批判などの影響からか、特に『失敗は悪い事」、『挑戦より無難に』という風潮が強くなっている様に感じます。そしてその風潮は保育や子育ての間にも広がっているように感じます。大人にとって”てい”のいい保育をする保育園や保育士、成功体験だけを”善”として子どもが失敗しないようにすべてをお膳立てする大人、怪我を恐れ遊具が撤去された公園や遊び場所の減少、スマホやオンラインゲームなどに代表されるリアルよりもバーチャルがもてはやされる時代などなど、子どもたちの挑戦や失敗を経験する環境が減ってはないでしょうか。勿論、気持ちとしては失敗が無い方がいいですし、罪や怪我と言える失敗はすべきではありません。しかし、挑戦し失敗することが人間の成長に不可欠なものであることは事実です。私たち大人は子供たちが挑戦する一歩を見守り、失敗したとしても前向きに再挑戦する一歩を手助けをすることで、子どもたちは大人という包容感や安心感の中で、成功するという経験と自己肯定感を育み、子どもたち自身の自主性や主体性がさらに伸びていくのではないでしょうか。そしてさらに”親の背中を見て育つ”ではないですが、大人が前向きに物事に挑戦している姿は子どもたちにとって最も身近な手本となるのではないでしょうか。

 ちなみに私事ではありますが、高校時代の体重(68kg)を目指して5月からダイエットを始めました。しかしそのゴールが真っ暗闇の今、とにかくリバウンドしてブヨブヨになる失敗した姿を娘に見せないことを直近の目標に頑張っています。(;^_^A アセアセ・・・